基層と表層、もしくは付帯構造物などとの付着を良くする目的で、タックコートを行います。タックコートには、一般にアスファルト乳剤(PK-4)を0.3〜0.6(L/m2)程度散布します。
タックコートやプライムコートのようなアスファルト乳剤のコーティングは、設計上、強度とは関係がありませんが、舗装道路の耐久性に大きく影響する事がわかっています。
作業方法は、基層と変わりありません。混合物が熱いうちに締固めましょう!ただし、道路の顔といえる表層に対しては、綺麗に仕上げる為の努力を惜しんではいけません。
これまでの下層の不陸を解消し、特に平坦に仕上げなければなりません。天候にも留意し、雨が降り始めた場合は、敷き均した混合物を速やかに締固めて、早急に敷均し作業を中断しましょう。
表層で生じる打ち継目は、そのままの状態で残ります。締固めが不十分だと、供用を開始してから継目部分がだんだん開いていってしまいます。打ち継目の転圧は、最初に行いましょう。
また、打継目は、上下層の継目が重ならないようにすることが大事です。さらに、車線を明示するペイントの横面に合わせるのが最も美しい仕上がりです。そのため、基層を施工する前の段階で、センターラインの位置を、舗装型枠の設置者に教えなくてはなりません。
舗装工事は、基層や表層の転圧が終わり次第、交通を解放しなくてはならないケースも多いのものです。しかし、施工したてで、交通解放温度が高いと、わだち掘れの原因となったり、舗装表面が荒れてしまうこともあります。交通の解放は、おおむね50℃以下になってから行いましょう。夏場などで、温度の降下が遅い場合などは、人為的に舗装体の温度を下げることも検討しましょう。