多自然型護岸の例
多自然型護岸工とは
施工上の注意点
工事完了後の川づくり
植生を回復させるための「種子吹き付け工」などで、種子の配合を施工者が提案する場合、安易な配合で施工してしまうのはやめましょう。できれば、施工前に群生していた在来種か、それに近い品種の草花を選ぶように心がけ、植物の生態系を可能な限り復元するように注意しましょう。
>次へ
回復させる植生は、在来種に近い物か?
設計の意図を読みとろう。
図面通りに施工を行うだけではダメな事は、往々にしてあります。

・図面上、川の線形はどうなっているか?微妙に低水護岸が蛇行していたりするならば、流速を下げたり魚の住処にしたり等の設計の意図があるはずです。横断図を眺めているだけでは読み落としてしまう事も多いのです。

・完成断面に澪筋(河床で、平常時に水の流れるスジ)は付けるのか?など、図面に無い事柄を、発注者と打ち合わせしてみましょう。意図的に洲や澪筋を付ける事によって、植生の回復が早まる事もあります。また、他工区との調整も必要になります。

・魚の動きは?習性は?魚道や魚巣を施工する場合、図面の通りに配置してしまった結果、まったく魚たちに使用されず、悲しい結果になった例も多いです。水位と構造物の関係がズレていた、潮の干満を考慮して無かった、魚の種類によって異なる習性を理解していなかった(どの魚の種類が対象なのか調査されていなかった)など、設計の不備による事も多々ありますが、施工する前に発見し、発注者と相談することで防げる事も多いはずですよ。

滑ン本組HPより